marhythm

Rhythm, Philosophy, Joy of seasons

上海Day3

9/12

 

湯包との再会

私の苦しみを察して親友が私に会いに上海に来てくれたことがあった。そんな夢の3日間にアテンドした小龍包の美味しいお店、佳家湯包。当時は外灘に近くも地味な路地にある決してきれいとはいえない、しかし人気の小店だった。有り難かった思い出と素朴な美味しさが忘れられずふいに高徳地図(こっちのGoogle Mapみたいなもの)で検索すると静安寺駅裏の高級ファッションモール(クリスタルプラザ?)地下に入っているとか?!

俄かに信じ難いけど出世だなー、と感心しながらモールに入ると、恐ろしく新しくてソフィスティケートされた地下食堂街の一角に、店舗はあった。綺麗なネオンの店舗サイン、眩しいくらい明るくて清潔な店内…早速食べた蟹肉小籠包は懐かしく変わらない味ながらも、すこし洗練されている気がした。わたしは常々台湾のそれよりもここのが美味しいと思っていたが、やはりその通りだった。

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文化活動

昨日の"お礼参り"でクールに鎮座していたアートセンターで「クリムト展」をやっていたのでついでに観た。作品を鑑賞したというよりも体験した、というのが近いかな? クリムトを勝手に解釈した映像作品をVRで体験したり、クリムトの有名絵画「接吻」を塗り絵して、スクリーンに投影して動かしたり…とまるで日本で人気の体験型アートイベントみたい。本物の絵は一切飾っておらず、クリムトの解体と再構築で成り立つアートで中国らしい。良し悪しは別として自由な態度は支持したいと思った。そういえば、かつての伴侶はクリムトが好きで京都や東京で展示があると観に行ったりしていたんだった。食事とベットが一緒だった頃。


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きょうからは行ったことないところに行きたいと思い、上海自然科学館へ。見応えを期待しつつエントランスでチケットを買う。と、この旅初の「WeChatPayつかえない」のお言葉。ゲンナマ30元を払って施設に入るとそこは思いのほかリベラルに網羅された自然科学が溢れていた。博物館はお国柄が顕著に出ると思っていてもしも漢民族中心の話になっていたり、世界のことを語られてなかったりするのかな?などと思っていたが全くそんなことはなかった。アフリカの蝶の展示なんて最高だったし、同じ種類の鳥の声に方言があり、地図をタップすると聴ける展示は鳥の声の録音をライフワークにしている私にとって天国だった。

 

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思いの外バランスの取れた展示内容に感服していると併設のミニシアターでパンダ映画が始まるらしい。急いで入ると4Dも4D、3Dメガネの立体感はもちろん、勧善懲悪的スペクタクルストーリーのなかで主人公のパンダが水たまりを踏んだり突然のにわか雨にあったりするたびにリアルに水しぶきが起こり、ワルモノと取っ組み合いをするとシートが激しくゆれ、森を走り抜けるシーンでは足元をサワサワと触るものがあるという仕掛け付きシアターで、ストーリーが終わった頃には私もすっかり野生のパンダの気持ちになっていた。

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終わってから確認した、水がでてくる穴
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水しぶきの証拠

 

 

 

 

再入場して夕方まで博物館を堪能。

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森林音楽家
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鳥の声の展示

 

 

 

子供へ道徳心を植え付けるエッセンスみたいなものが展示内や鉄道施設の看板ひとつひとつに垣間見られたりした。教育は大切ですね。

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"かしこい子はきまりをまもる"

 

実はきょう、田子坊も泰康路も行ったのですがかつての"黎明期の代官山"みたいな感じではなく、むしろ"いまの原宿"のようになっていて人も多く売り物は高くあまり響かなかった。好きだったレトロ本屋カフェも無くなっていたけど、この雰囲気では無理もないと合点、8元(たかい!)であずきアイスを買い食いして、求めていた洋館レトロを浴びに近くのインターコンチロビーに入り、ソファで少し昼寝。予定変更して自然科学博物館を目指す。目的地へのバスがなかなか来ないとうろたえて、結局タクシーに乗ってしまっていた言葉が通じず落ち込んだあの頃は遠い昔、"高徳地図"のおかげで気分次第のシームレスな公共交通移動ができるのは感謝である。

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インターコンチのシャンデリア