marhythm

Rhythm, Philosophy, Joy of seasons

食欲旺盛な夏の日記

大学院の授業の後、アフタートークもそこそこに、荻窪の友人宅に結婚祝いを届けに。題して「先輩が営む京都の米屋(八代目儀兵衛)厳選米5キロと、私の食人生から編み出された白ごはんにあうおかずセレクション」。
白ごはんをこよなく愛する嫁と、酒を飲む旦那なのでおかずはおつまみにもなるもの。好評でよかった。
その日は恒例の夏の自転車旅行の打ち合わせで他の友達2名が来るという話だったが、ここに来る前に見かけた、全面ガラス張りのとんかつ屋から目に飛び込んできたのは早いめの夕食を召し上がっている一人のお姉様。とても幸せそうにロースとんかつを食べる瞬間、そう、顔の前に花が咲くあの瞬間をワタシの眼は at a grinps of 捉えてしまったのである。
 
そもそも4人以上の集まりはどうかと思うし、大学院の宿題あるからお酒飲まないし、とんかつは揚げ物だからなるべく早い時間に食べたいし、、私の決断は固まっており、適当な理由をつけて15分ほどでお暇。嘘も方便とはこういう時に使うもの。
 
再び自転車にまたがり青梅街道を東に戻りお店にドロップイン。
近くに予約必至な有名店があったためこの店はノーマークだった。よくある街のご近所とんかつ屋さん。だからこその至高がありそうな気がしたし、期待はマックス。
 
ロースカツは見栄えがするのだけど、口はヒレカツを欲していた。美味しい。おまけに頼んだエビフライも美味しい。
同じくらい心が掴まれたのは、よく研がれた包丁でカットしたと思われるキャベツの千切り。ふかふかの山を崩しながら、ソースを少しずつ垂らしながらもしゃもしゃといただく。そっか、私はこれがしたかったのかもしれないと思いながら、ヒレカツも合わせ食べ、ただひたすら極私的欲求に従うこの世の至福を味わったのでした。
 
ハッピーな流れで、ご無沙汰していた20年来の馴染みのセレクトショップに寄り、さらに旧中杉を流して川名(焼鳥屋)で一杯やりたい気分だったが、ジェラードも食べたい気がしてシンチェリータへ。日が落ちると流石にあの行列は無く、自転車を停めすぐに注文できた。店内ベンチも空いていたので座って、ナッツの入った優しいジェラードで和む。届きたての果物が入った段ボール箱をバックに、写真も撮る。
身体はクールダウンされ、帰途自転車で切る風は清々しく、上々で帰宅。家に着くと汗は吹きだすものでシャワーを浴びた。Radikoをつけようとスマホを探すと、、、どこにも無い。。。
全てにバックアップを取るタイプの人間なので、自分が思うよりも自分がしっかりしていることの方が多く、スマホを紛失とか人生で初めてで、ショックを受けつつもいざという時の秘密兵器、会社のスマホで自分の番号にかけてみる。。…RRR すぐに女性が出た!
 
シンチェリータの店員さんだった。
平謝り。お店はもう閉めて、明日は昼前からの営業だという。この後スマホが必要なタスクを残してる私は、申し訳ないけども少し待ってもらいえないかお願いして待っていてもらうことになった。
髪も乾かしていないので、バンダナを巻いて。シンチェリータのバンダナを選ぶあたり、こんなに焦ってても自分のサービス精神は出せるんだなと思った。
 
f:id:fppmenthol:20220809084118j:image
15周年記念のバンダナ
 
 
ふたたびの道をダッシュで戻るとお店の前に店員さんが。ひたすら感謝を述べ、再来店を約束して、去る。恥ずかしいのもあって足早に、。あんな短い時間、閉店後の暗さでも店員さんがバンダナに気づいてくれて良かった。
 
6丁目の交差点まで来て、こんな日は川名で飲みたくない?飲みたいよね?と自問自答して自転車の向きをくるっと戻しタイヤを滑らせた。
サワーと冷やしトマト、焼き鳥を思い浮かべながらの道行だったが、着いてみると閉店ガラガラの瞬間、、、
イメージしてたカウンターの見晴らしは、幻となった。

帰って大学院の宿題を粛々とやった。
 
小さな決断によって色んなことが起きるしウキウキもあれば思い通りにはいかないこともあるけど、まあ人生悪くないよねっていうのが凝縮されたような日でした。
 
 
f:id:fppmenthol:20220810072257j:image
キャベツはソース、とんかつは塩で食べる派。
お会計で勢い買ってしまったアンデスソルト