marhythm

Rhythm, Philosophy, Joy of seasons

わたしはテメエ教かろやか派

有言実行OLよろしく引越し先の近所で桜並木をみることに。

その前に身体のスパイスリセットを目論み入ったハラール料理屋でのお話です。日本全国、モスクから一番近いとこはだいたい美味い。

 

マトンカレーにパスマティライスで良かったんだけど、合計金額を考えたらナンもおかずもついてるセット頼んでも一緒でしょってことでセットを。今後の為にナンの実力も知りたかったし、などなどと理由をつけながら、私たちは肥えてゆく。とても美味しい。肉系のおかずたちもかなり美味しい。

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北野坂に位置するこの店はロケーションもよろしく道ゆく人とそよぐカーテンを眺めて時間はよろしく過ぎる…

と、そこに1人で現れたモスク帰りの常連風マレーシア人の社長さんが私たちに話しかけてくる。

 

「日本に来て11年、日本人が絶対答えられないクエスチョンがある、きいていいか」と

 

「物や道具には存在理由・その目的がある、でも人間は何の為に生まれてきたの?」

 

「????」

 

「(宗教を持っている)自分はすぐに答えられる、私は、死んだ後に天国か地獄か判断してもらう為に生きている」

 

「?!?!?! 誰に?」

 

「神に」

 

「最終的に神に判断してもらう為に? 他力本願!しかも死んだ後は無だし自分の意思も感情も感覚も存在しないと思う。だから天国でも地獄でもどっちでもいいわ」

 

「最終的に(天国に行くと)判断してもらう為にあんなに敬虔に一日になんども(自分の命の貴重な時間をつかって)祈りを捧げたり、断食してるの、やばいな」

 

「日本で自殺がおおいのは無宗教が原因って言われたけど、むしろ自殺したら地獄へ行くを信じてる人は自殺しないから…解放されて無になりたいんじゃないの? 卵が先かニワトリが先か」

 

「ぶっちゃけ信心深いのって裏を返せば思考停止では」

 

帰りしネットで調べると、

コーランでは非イスラム教徒は例外無く地獄に行くとされているそうです。

「残念ながら私は、それは感じることができないと考えるので地獄で結構だわ

 

などなど、無神論者の我々も思わず宗教について考えてしまった。

 

前住んでたところも宗教施設多かったし、宗教謎すぎる。こんなことあんまり無いと思うしもう多分金輪際考えない気がするので文章にしました。

 

むしろ宗教に熱心で信心深い人は、敢えて「宗教(を信じること)」について考えることなんてしないんだろうなーと思ったりしながらみた桜がこちらです。

 

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有言実行する自分が一番信用できる。

 

この桜並木に関してはちょっと期待はずれで新神戸駅近くの生田川の方が好きかも。あとは山桜が最近好きですね。歳だな。

 

 

もし宗教に勧誘されそうになったらわたしは自分一神教つまりテメエ教ですと言って論破するロジック用意してるのに誰からも勧誘されたことないのは顔付きと人間性が経(へ)てるからかな。

 

 

 

 

 

 

 

2018ベスト温泉

健啖家と言われがちな私ですが、サウナ・スパ  ウェルネスアドバイザーの資格を有する会社員であり生活のリズムの中心は食事よりもお風呂です。

 

いったん肌が合うと気に入ったらそのお風呂にしつこく入りに行くねちっこい風呂ライフを過ごしてきましたが、2018年は仕事やさまざまな繋がりのおかげさまで幅広い地域でお湯をいただき、知り合いも増え温泉人生の新たなはじまりを感じたので感謝をこめてここに残しておきます。

 

*2018 the best SPA ever*

【 御前湯(大分県竹田市)】

ラムネ温泉で有名な竹田市のお湯は、湧出量・炭酸ガス濃度・温度から「日本一の炭酸泉」といわれています…というくだりを恨めしくネットで眺めること数千回、そのアクセス難易度の高さから福岡出張のついでなんて甘いチャレンジは悉く失敗し幾年月。

この地で全国炭酸泉サミットの開催および来年オープンの温泉療養施設のお披露目があるということで晴れてプレス面して主目的の出張となりました。

 

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(こちら来年オープンの新施設も楽しみですが…)

 

ご紹介する御前湯は同じく炭酸泉で有名なドイツのバートクロツィンゲンと姉妹都市であることから"温泉療養"をテーマに作った建物で、無駄がないのにあたたかみのある、ドイツみ溢れた好みの質実剛健ロッジ風。

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大好きな朝イチ風呂ねらいで白い息を吐きながら向かい、かけ湯で寝ぼけた身体を覚まし、来しなに冷えた足先を内風呂に沈める。六角形フロアの中央に配された内風呂のまわりには濁ったクリーム色の湯花がびっしりと。鉄分と硫黄の濃さと色味を目視確認、ニヤニヤしているうちにまろやかな湯と身体が一体化してきた。気持ちも落ち着いたところで飲泉場へ。深緑の風景を眺めながら水分補給すると、空腹に鉄のえぐみが効きそう。朝風呂の飲泉は一番しあわせな白湯と思う。

 

露天風呂に出ると澄んだ空気の音と鳥のさえずりが感受性に響きしばし時を忘れた。しかし身体に溶け込みめぐらすこのやさしい炭酸湯感をわたしの肌は決して忘れることはないだろう。

 

 

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人気のラムネ温泉はスケジュールの都合で夜にいただきました。泉質と肌への当たり、独り占め度は御前湯に軍配だけど、暗闇の中ライトにきらめく銀色の炭酸泡…洋菓子に使うアラザンのような今まで見たことのない大きさの炭酸気泡は美しくたのしく、全身が包まれると鱗みたいで人魚になった気分になれるのでおススメ。イコールこの地の水の美しさなわけで、温泉で写真撮れない事がこれほど残念だった風呂はない。

 

そして終始、竹田の皆さんのホスピタリティが炭酸泉に負けず劣らずぽかぽかあたたかだったことも付記しておきます。

 

 

 

次点たち

・中国大陸旅行のため3週間の温泉断ちのあと上海から入った北海道のニセコ昆布温泉大自然のなか一枚岩での寝湯)と豊平峡温泉(という名のカレー屋さん)

有馬温泉(温泉宿くくりであれば人生暫定一位は11月に行った有馬の陶泉御所房さん! 金湯・銀湯 両方楽しめる離れの茶室付き湯殿・かまど炊き白米と炭火焼の鯛といった正しいベクトルの贅沢な食事・電動ベット・うまいコーヒーなどホスピタリティの良さは枚挙にいとがまない)

草津温泉(無料で入れる湯畑直引きの「白旗の湯」今更ながら初めて入ってすごく良かったしカーシェアで来てここだけ浸かって帰る"スマート草津"を提唱していきたい)

 

 

きょうは大晦日、厄落しよろしく銭湯をはしごしています。仕事先の雑談でもお風呂の話やその人の地元や出身地にちなんだお風呂の話をすることが多くなった一年でした。なかでも10月頃地元の人に教えてもらい、まんをじしてきのう初めて来た兵庫のおとめ塚温泉は銭湯という概念をぶっこわす素晴らしくまろやかな100パーセント源泉掛け流し銭湯で肌が忘れられないと言っており、今日も来てしまっています。来て良かった。昨日より日替わり露天が広い。晴れ間も出て、少しでも野趣みが欲しい私には良いお風呂納めになりました。(といっても明日も早よからお風呂いきますが)

 

番外編: 北海道からのフェリー、お風呂から眺めた日の出。いつか初日の出をどこかの温泉からみてみたい。

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きのう観た映画にちなんで

(ネタバレあり)

劇中の台詞でフェリーニの『道』が多用されていた。
 
忘れられない道がある。
 
ことしの梅雨前、一瞬のすがすがしさの中、出先で気まぐれなトレッキングをした。その帰りに出会った道。
 
桜の咲いていない時期のソメイヨシノ並木。夏の近づきを感じる強めの陽射しに照らされた黒くて複雑な味のある形の太い幹と、その風情にそぐわないくらい若々しくりりしい緑が印象的だった。急な坂道を下ると海と船が見えてくる。振り返る傾斜には緑の山が迫りくる。
 
なんとなくではあるが、桜の時期にまた来たい道だと思った。『道 』の最後のシーンも港町だったっけ。
 
主人公の父親が亡くなったのは桜がはらはらと散る季節。きっと毎年、彼女は桜を見るたびに悲しみと寄り添うのだろう。喪失の悲しみというのものは決して消えるものではなく、時間とともに上手につきあっていくものだと私も自分の人生で理解しているつもりだ。
 
茶室のシーンは季節とともにうつろい、ゆっくりとした時間が流れる。乱世のなか、季節や一日の味を大切に生きていた千利休井伊直弼などの茶人を思いながら「一期一会」の言葉の重みを噛みしめる。
 
大人になり一人暮らしを始めた娘、それを寂しがる父親。何しか理由をつけて娘に会いたい父親は「近くに来たから」と言って電話をかけるが予定のある娘は来訪を断る。
 
その晩、部屋で少し後悔していた娘に 父親が急逝したとの電話が入る。 
 
めったに自分を責めることのない私ですら、父の死に目に会えなかったことだけは後悔している。主人公の胸の痛みは想像に難くない。
 
 
 
早いもので暦は11月、父の亡くなった年の瀬も近くなってしまった。
 
 
年が明ければ私はあの桜並木の近くに住む。
 

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無題

三連休を潰してでも行きたい出張が、わたしにはある。九州のなかなかの山奥にありここ一、二年福岡用事のおりに何度もスケジュール調整してはいけずじまいだった、日本一の高濃度炭酸泉沸出を誇る大分県竹田市。ここで炭酸泉のシンポジウムがあるのです。わたしの知的好奇心の全てがここに。2日前くらいまでは台風直撃の噂もあり、欠航なんて悲しすぎるから大事をとって新幹線で福岡前乗りを敢行するほど。その気合の入れよう、お察しいただければと思う。

 

 

前乗りでは渡辺通の大好きな魚定食屋で夕食を取りホテルで仮眠して夜は友達がマスターをやってる店へ。お店は二階でゼロ年代イベントを開催中で大盛り上がり、私はゆっくり飲める一階で。

 

すると突然、「やっと話せるような状態になったからマスターと話したくて!」というお客さんが弾丸のようにやってきた。もう1人のお客さんをふくめ酸いも甘いも経ているアダルトな雰囲気に安心したのか、その経営者は理不尽な形で辞めたのちに要求をふっかけてくる元部下とのトラブルの一部始終を堰を切ったように話し始めた。

 

信じていた仲間だったり、恋人だったり、配偶者の裏切りや違和感が決定的になる前の、信じたい心とその反対の疑念が繰り返される疑心暗鬼フェーズ…この段階が一番苦しいんだよね、青天の霹靂であればあるほど。

人を疑うのは気分が悪いし、疑いたくない信じたいという気持ちで苦しむフェーズは人にわかってもらえない&言えないことも多い。その先のことなんて考えられない。日頃わたしは愚痴ることができない性格ゆえ、人一倍苦しんでいる気がするし、同様の人は多いだろう。

 

調べてみるとその元社員は前職でも同様のトラブルがあった人のようで、それを知って疑念が確信に変わり合点がいってからは、どんより重かった気持ちがスッとクリアになって、解決に一歩足を踏み出せたという。

 

離婚に踏ん切りがついた時もそうだったわーと話すとマスターが「この人離婚のプロだからね、離婚大好き人間」と…テメエ…わたしまだ一回しかしてないですけど…この入籍童貞が。

何故か笑いが起こって雰囲気が和んだのでいっか。

 

もともと一緒にいて根本的に問題あった組み合わせが、ひとつの現象としてトラブルが表層的にあらわれたまでで、それは縁を切るべきサインだぜという感じのことをまとめたらその経営者君はちょっと安心したみたいだった。

 

マスターに軽く近況報告でこの夏はいろんな愛の形があることを実感して確信したよ、というと

みなまで言うなと制されて、こいつもバーテンぽくなったなと。適切な距離感で優しさをくれる友達は私のことをよくわかっているので助かる。

 

わたしのアドバイスがツボにはまったのか、10歳も下のこの経営者は私を気に入り店を出て博多で飲もうと執拗に誘ってきたが適当にあしらって別れる。

日本って端にいくほど酒が強いしこういう誘いも強くないですか。知らんけど。

 

ついに降り立った日本屈指の炭酸泉のお話はまた次の機会に…

 

Mr Children - Heavenly Kiss - YouTube

 

 

 

 

上海・深センおまけ

SNSで見かけた投稿。

 

https://twitter.com/itohsarika/status/1043484996978130945?s=21

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早速りんご音楽祭に導入している方がいてこうやって世の中は少しずつよくなっていくね。

 

 

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羽田→深セン深セン航空、安全のご注意のビデオを子供が演じていて(パロディみたいでめちゃかわいい)

このMVが記憶の底から蘇ってきた。時の経つのは早いね。

https://youtu.be/PyeFDMBw640

 

上海Day6

9/15

 

最後の朝散歩なので歩いたことのない道を選んでみる。大好きなネギ餅屋さんを見つけ、冷蔵庫で冷やしておいたイチジクと一緒に朝ごはんに。


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この風景ともおわかれ   

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シャワー道具以外のPackingを済ませて出発。ちょっと遠くまで地下鉄を乗り継ぎ、鉄道が地上に上がって数駅のところがフェス会場(上海ラグビー場)最寄り駅。苗場だって泉大津だって仙台だって幕張だって、フェスに向かう電車も最寄り駅も大混雑と相場は決まっているから混雑を警戒していたのだが、なんてことはなく座って行けた。こっちの人は電車内でスマホの音を放出するのが割とデフォで、うっかりイヤフォンをPackingしてしまった私も釣られてインターネットの音を放出していたら、東京の馴染みのクラブの余興?でスティービーを熱唱する友達がインスタストーリーに流れて来て笑った。相変わらず美声で何より。

 

 


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フェス会場に到着。入場列もスイスイ。

 

日本で微信(WeChatPay)登録し、チャージして購入したチケットはQRで入場できるとのことだったが、不安だったので印刷したものを持参した。日本でチケットを買った説明をすると、丁寧にありがとうと言って本券をくれた。そしてドリチケをエクストラでくれる待遇。ちなみに1日券だとリストバンドは無しで、2日通しの人だけリストバンドありなんだそうだ。合理的ね。

 

グッズ売り場の横にはイベントのポスターと、コンドームと、アーチストのステッカーがフリーでおいてあった。人が集まってきて矢継ぎ早にかっさらうという感じは全くなく、誰も取って行かない。天気が良かったのでゴムが劣化してダメになってないか心配になりながら記念に一個もらう。興行でコンドームもらったのなんて、ばちかぶりのライブ以来だわ。もらったゴムって怖くて使えないよね。ちなみにフリーセックスの雰囲気はゼロでした。


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グッズ売り場を覗くと、戸川純さんが出るからかニューウエーブ界隈と思しき人がチラホラ。日々のゴールデン街活動により、わからないジャンルではないので声をかけて少し話す。新宿にいても思うことだけど、細分化された日本の音楽ジャンルのそれぞれに、世界のどこかにファンがいること(逆も然り)は心強く嬉しく現代社会の良い部分を感じる。彼女とは戸川さん達のライブ中にも再会し、もしゴールデン街に来ることがあったらぜひ教えて、良いバーを紹介するよと連絡先を交換して別れた。それにしても日本人全く見かけない


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スタッフはセグウェイで移動、フリーウォーター、ゴミ分別かんぺき

 

 

北欧旅行中のマイメン豆腐迷に動画を撮って出しするために、会場でトーフ最前待機しつつじっとしてるのが辛くてトップバッターのDJで踊りながらふと周りをみると、立っているのは私と少しの西洋人だけだった。ヤング人民達は芝生にあぐらをかいてひたすらスマホ。振り返るとそのシルエットは自分が瞑想かヨガの先生にでもなったのかと思うくらい。もしかしたらまだ踊り方を知らないか、とってもシャイなのかもしれないね。

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しかしトーフが始まると皆にわかに最前に集まってきて、大陸豆腐迷たちの熱烈がすぐ近くに。面白くてテンション上がってしまい、動画もたくさん撮って、早速北欧旅行中のマイメン豆腐迷に送った。歌いまくってる両隣の男の子達は歌詞も完璧だった。とても嬉しいこと。さっき戸川純さんファンと喋って思ったことと同じことをまた思った。

最前柵って向こう側に物が置ける空間があって、日本はここに物を置いたら怒られるんだけど、それがないので置いていたリュックから手ぬぐいだけ下に落としてしまってそれを隣の子がひょいと柵を越えて取ってくれて、優しくて感動してしまった。恋が生まれる瞬間?と思ったがすぐに彼らはトーフの即席サイン会に行ってしまった。そりゃそうか。

 


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フェス飯もWeChatPayで

 

 

行列やタイムロスを加味して行動しなくてはいけない日本のフェスとは違い、信じられないくらい食事もドリンクも行列がほとんど無く、極めてピースフルで快適で、拍子抜けしてしまった。赴任当日にマクドナルドで50分も買わせてもらえなかった同じ国とは思えん。。

 

深夜便に間に合うように一度宿に帰って、かいた汗を流して着替えてドミトリーをチェックアウトして空港行きバスの時間までマッサージ。98元。我ながらお金の使い方が完璧で微信も元も交通カードもいい感じにコントロールして使い切っていることを悦に感じつつ空港行きバスに乗る。窓に流れる街のネオンを眺めながら、またいつか来れたらいいなと思った。

 

 

フェスで気づいたあれこれ:

まず、Day1の記事で大陸ライフハックその2として「日本人的にアリなトイレ位置の把握」などと偉そうなことを言っていましたが撤回します。これまで上海で入ったどのトイレも綺麗で乾燥機も手拭きペーパーもありましたし、今日のフェスに至っては日本のどのフェストイレよりも綺麗で、便利な構造で、混雑もありませんでした。フェスに来れるだけの財力(といっても1Day/7千円くらい)である程度スクリーニングされているとは思いますが。

 


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トイレは鏡、フック、手洗いが全てオールインワンできれい。看板設置で入るところが見えない配慮も。


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タイムテーブルはシールタトゥを腕に貼るサービスが良かった。日本もすぐ真似してほしい。ボランティアは主にゴミ捨て場でのガイドをしてくれる縁の下の力持ち。VIPエリアもあります。




 

 

上海Day5

9/14

昔はこうだったなんて無粋なのは承知の上で、2018年現在の上海市の交通事情について驚きとともに記しておこうと思う。上海再訪の最大のニュースは交通インフラ向上かもしれないと今の所思っているから。いまとなっては信じられないが、日中関係が良くなかったこともあり街なかで写真を撮るのはよくないとされていたのといくばくか撮った写真も嫌な思い出におさらばしたくて捨ててしまっていて、文章でしかお伝えできないのが残念であるが。

 

いわゆる駐妻の私たちは、いくつかの駐在員向けマンションが共同で運行している専用バスしか乗ってはダメと言われていた。タクシーを使うのも場合によりけりではあるが、何かあっても知らないよ、と言う言い方を会社からされていたと思う。いく場所は日々の生活必需品を購入する家楽福(ジャラフ=カルフール)やその他古北の日本人・外国人向け商店が立ち並ぶ場所か、日系デパートという感じでルートが決まっていた。水城路の家庭教師バイトにはこれで通うことができたが、ウイークデーの午前は自分の語学履修のために「戯劇学院」に通い、週2回午後は「外国語大学」へ日本語を教えに行っていた私は、専用バスだけを使うわけにもいかず公共路線バスに乗ることが多かった。

 

あの頃すでに上海には多くの路線バスが網の目のように走っていたし、マンションの近所にあるバス停にも20以上の路線が通っていた。が、難易度は高く乱立するバス停の看板が古いし読みにくいし、時刻表などあってないようなもの。やっと乗りたい路線が来ても、すでに乗車率200パーセントくらい。それなのにラッシュ時ともなると乗車口をめがけて人は押し寄せ、前のバスから吹き出す排気ガスを浴びながら当たり前のように乗る。その流れに乗る根性がないと公共バスには乗れなかった。乗っても、降りたい場所で出口までたどり着けず降りれないことも多々あった。もちろん、スリに遭ったこともある。降りたらカバンが異常に軽く、ジッパーの口を握って気をつけていたのに、反対側を金具でスッとあけられていた。大した額は持ち歩いていなかったけど、心細い生活の中でお守りのように持っていた、チープだけどお気に入りのお財布がなくなったのは悲しかった。警察に申し出て書類を書いていたら、投げやりな口調で「国慶節前だからみんな故郷にお金を持って帰りたくて、スリが増えるんだよ」なんて言われて、お財布が戻ってくる希望なんて一切持てないまま帰された。

 

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時は2018914日。人民公園までお得意の2号線で。基本の上海博物館を見た後、やっぱりアートが足りてないと感じて高徳地図で「上海当代芸術博物館」を検索してみる。おっとバスで行った方が早そうな感じ。バスまだ今回乗っていないけど、外から見るとそんなに混んでないみたいだし、いっちょ乗ってみることにした。ちなみに国慶節まであと2週間くらい。アラートはゼロではない。

 

二階建てバスにエンカウント、昼間もLOVEい


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 バス停は人民公園から少し歩いた、上海大劇院の近く

 

 

乗ってみると車体がまず新しい。現金入れ・交通カード/微信QR読み取りの揃う運転手横。2元の一律料金なので聞く必要もないのに「どこまで?」と聞いてくれ「7つ目だよ」と教えてくれた。(京都市バスも見習って欲しいけど、そもそも後ろ乗りだもんね)椅子もほどほどに空いていていい感じ。座って車窓風景も余裕で撮れるし、床にゴミ落ちてないし!よく実家に帰る時につかう、平日昼間の渋谷~阿佐ヶ谷の都バスののどかさと変わりません。違うのは、陽射しを遮るカーテンがついてることくらい。非常に平和にバスを降りて少し歩くと、「上海当代芸術博物館」に到着した。オープンまで少し時間があるので、アートっ子たちが憩う平和なベンチに座り、朝買ってリュックに入れてたお肉のちまきを食べる。バスに乗ったのにこんなに気持ちが穏やかなんて。

 


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「上海当代美術館」はその名の通り現代美術専門で、有料で新海誠展示、それ以外のいくつかの展示を無料で見ることができた。上海ビエンナーレの歴史展示と、上海にゆかりのある建築家をまとめた展示がかなり良く、建物だけではなく当時の写真に映る街の様子がおもしろかった。ああ、ほんと昔の写真残しておけば良かったな。ミュージアムショップ充実で、少ない友人を思い浮かべながらじっくりお土産を買った。

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降りたバス停とは別のバス停から、次なる目的地「上海電影博物館」へ。上海万博でできたらしい新しくてベンチもあるバス停。止まったバスに流れるようにほんわかムードで乗り、今度は自分の降りるバス停を笑顔で自己申告してみた。すると「違う、このバスは途中からルートが変わってそこには行かないよ」と笑顔で…既にバスは走り出している。いくつかバス停を通過し、不安になって車内でキョロキョロしていると、分岐になるバス停で運転手さんが一緒に降りてくれ、乗り換えのバスを指差しで教えてくれた。。

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降りてくれたバス停

 

待たされている中のお客さんも全然文句言わない!優しい。。ありがてえ。。(cf. 京都市バス

 


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電影博物館は60元と高いだけあってエレベーターを上がるときらびやかなレッドカーペットが仕込まれているなど、演出もご立派で内容も充実のラインナップ。大学の時書いた演劇専修のレポートabout中国映画なんて相当薄っぺらい未開人の書き物だったんだと恥ずかしくなった。有名映画にアテレコできるブースなんかもあってマイクで発する四声は気持ちよかった。ここでも当局の芸術への熱意を感じた。放送局、配給会社、芸能事務所など様々なパワーバランスが絡む日本は逆にこういう網羅的な展示は難しいのかもしれないなと思いながら電影街を後にする。

 

高徳地図xバスの組み合わせはフレキシブルに動けるし、街の様子が見えて楽しい。運転手も乗客も優しくなったし。ITのおかげで言葉は補完程度にしても、上海市内なんとかなる。と少し自信をつけたわたしは交通大学駅近くにある、リストアップしていたショップに行くことにした。明日は1日フェスのために空けているので、空港以外でお土産を買う時間が今日しかないのだった。

 

次のバスに乗り込もうと交通カードをかざすと、運転手さんが何か言っている。もう夕方の帰宅タイム、後ろから乗ってくる人が来たのでそのまま何も言わずに慣れたふうに乗った。その人にも同じ事を叫んでいた。2つ停留所をすぎると「これから俺メシだから、休憩だから、降りて!」とのこと。「渡ったとこのバス停から同じ番号のバスに乗れば、この続き乗れるから!」あーそうですか。最初に言ってたのはその注意だったのか。いわゆる〇〇どまりね。都バスでもあります、バスのおでこに青山一丁目止まりって表示してあるけど間違って乗っちゃった人には乗り継ぎ券くれるけど


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気を取り直してもうひとライド

 

四つ角の向こう側のバス停に移動し、乗り継ぎ無事目的地に着く。上海に来て初めて話す日本人はこちらでセレクトショップを営む女性だった。実家が近い縁で、株のことを教えてもらったり、色々遊びに連れていってくれたお姉さん、Yさんの紹介というのもあり話が弾む。Yさんとはちょうどこの時期旦那とドバイに旅行に行っているそうで会えないのは残念であったが。

何かしらを経営している方のお話は今の私にはとても興味深く、店主とはテレコなんてなくても帰りの地下鉄で全部書き起こせるくらい前のめりで会話ができた。


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明日はConcreteGrassという野外フェスに行く。フェスって日本でも苦労が多いものなので、公共バス以上に不安要素があるけれど、バスの進歩を実感した今日、何かまた新しい発見があるんじゃないかと期待している。行ってみないとわからないけど。

 

上海の街なかで食べる夕食は今夜が恐らく最後なので、ドミで出来た友達と近くのザリガニ屋さんに行く。10年前、上海の若者たちにザリガニ屋さんが大流行で自宅近くの商店街にもザリガニ屋さんが乱立していた。どのお店もガラス張りで、カップルが向き合ってザリガニをパクつく様子が私にはとっても野蛮でエロく感じられた。お腹壊すから行っちゃダメと言われていて行かなかったが。

時を経て色々と淘汰されたのか、お店は少なくなっていたが値段は5倍くらいの、割としっかりしたチェーン店だけが残っていた。サーブされたザリガニ、やはり私は一度引いてしまってじっとザリガニと対峙していると一緒に来たオーストラリア人が「ロブスターに比べたら可愛いもん」という。そうか? 小さくてたくさんあるから怖いんですけど?? 赤み強いし!

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ザリガニは殻がかたい

 

甘エビが大好きでお椀いっぱい食べていた頃を思い出して、えいやと指で殻を割ろうとするが意外と固い。ハサミもないので犬歯で一回きっかけを作って身と頭を割る作戦。頭のみその方に独特の辛く濃いめの味付がたまっていて、ビールが進む。一方身にそんなに味がしみてはいないので肉の甘みを感じられた。身と頭を交互に口に入れるといい感じ。気づくと足も歯で割って食べられるようになっていて3皿お代わりした。ビールも入れて1100元ちょい。ラストサパーは豪華にきめました。

 

隣のボックスには合コンと思しき男女6人がいて、やっぱザリガニ屋はそういうところなのかな?と思いました。貝のお料理もたくさんあるし。